「個人的備忘録」カテゴリーアーカイブ

残り9mm

 予定の14cmまで、残り9mmとなった。地味な作業ではあるけど、さすがに織り始めて二年以上経過しているため、特に苦労はなし。荒削りしたままだが、この間作った細いヘラも役立っている。

 ある程度縮んで以降は縮まなくなったから、このまま30cm40cmと進めそう。まあ、経紙の幅が17cmあまりと、もともと狭くて、作られるものも限られているため、適当なところで切り上げる。もう1枚同じ幅のものがあり、他にも未使用の本金2反、色漆が1反半、銀が1反、黒漆が1反あるから、しばらくは買わなくて大丈夫。あ、でも青貝とかレインボーは欲しいかも。会でまとめて買う方が断然安いけど、「錦は金」が座右の銘(多分)の先生が渋い顔をなさるので、越前屋さんから色んな変り経紙を調達したいという思いを封印中。私が入会したことを喜んでくださっているので、失望させるようなことは可能な限りしたくない。

 今日も今日とて落語を聴きつつ織った。入船亭扇遊師匠と、柳亭市馬師匠。どちらもすごく聴きやすい。三十石は、先代文枝師匠のイメージが鮮烈だったが、市馬師匠の噺を聴いてみたら、江戸っ子版も良い感じ。若干短くなっていたので、本寸法でも聴いてみたい。残りは明日、インストゥルメンタルのアルバムを聴きながら織る。Prime Videoも、無事すっ飛ばしていたピカードの第6話を配信してくれたし、まあすでに7話を観たから話の筋はわかるんだが、せっかくなので今夜視聴することにする。

 今回の本金は、文化祭前に織り上げて、以前より大きい鶴を三羽作って間に合わせればいいため、作品展用にいくつか仕立てつつ、のんびり進めたい。

 さて、出品予定の作品は――

 秘密(‘ω’)ノ

※防音室の中を掃除&整理。知らぬ間にいろんなところが汚れていて愕然とする。YAMAHAのアビテックス、もともと笛の稽古のためにリースしていたものなんだが、リース期間満了後買い取って、いつの間にか極狭の秘密基地に。今日も整理して空いたスペースにおモバイルPC(おPanaさんのお高級おレッツノート)とおスキャナを持ち込んで、作業をしながら自炊が出来るよう配置。

 現時点で防音室以外に私が作業するのが、1Fの8畳の仏間と2Fの12畳の自室と、アトリエ代わりに使っていた6畳の和室。後は離れの小さなダイニングキッチン。仏間は別として、自室とアトリエは、いい加減に不用品を処分してそれぞれ広く使い、仕事と食事時以外は、離れで一人安穏と過ごしている母から苦情の絶えないダイニングキッチンの用具類をアトリエに移動したいんだが、やることが多くてなかなか作業が進まない。家自体も古いため、物が多く、祖母が買ってくれた勉強机も捨てられず、部分的にこどおじ部屋になってしまっているが、本とDVDをデータ化するだけでも、ある程度は片付くはずだから、織りながら自炊していくつもり。 バックアップは常に複数のHDDとオンラインストレージにしているので、ぬかりはない。12畳の部屋なのに、現状3畳くらいのところで寝起きしているような錯覚にとらわれるって、かなり、やばい。

※アビテックスを借りようと考えている人、冬は小さなヒーター程度でも室内が充分温まるけど、夏はクーラーが無かったら地獄なので、エアコン付き必須。それと、私のように換気扇を滅多に使わない人は、夜間など扉を開けて室内を乾燥させないと、冬でも中のものにカビが生えたり錆びたりするから、その点も注意。

トイペ騒動

 以前、とある眼科医に、初期の緑内障という診断を受けた母。処方してもらった点眼薬が合わず、副作用が出たため、大叔母を診察してもらっていた、別の眼科医のところを尋ねた。眼底検査があるかもしれないので、念のために私が運転。早めに家を出すぎて、診察開始までの時間を持て余し、樹齢340年のオオチャノキを見物に。

 お茶ってやはりツバキの仲間なんだなあと実感。普段抱いているお茶の木のイメージって、葉を摘まれ枝を刈られてこじんまりとした印象なんだが、解放的に育ったお茶の木は、なかなかの樹勢を見せる。

 受診の結果は、現時点では緑内障の心配はないとのこと。一安心。私も祖母と大叔母と何年も介護を続けてきて、かなりの時間を費やしてしまったので、もうしばらくは何もしたくない。まだまだしっかりしていてもらわないと。

 家を出る時から、受診の後、ご利用者様用に取っ手付きお椀を買うと母が言っていたので、薬局で新しい点眼薬の支払いを済ませてから、一路鹿島のユートクに。ユートク自体は太良にもあるが、購入予定のその商品は置いてはいない。取り寄せてもらうより自分で買いに行った方が早いということで、直行。

 ユートクの駐車場で、買い物をする母を待っていて気づいたんだけど、いつもより客の出入りが激しい上、ほとんどの人がトイレットペーパーを手にしている。今朝がた、カルディグッズを送ってくれた東京の友達が、トイレットペーパーを買いに出たら、買い占められて在庫がなかったと嘆いていたことを思い出し、ああ、このことかと納得。調べてみたら、SNSで紙類が入手できなくなるというデマが拡散したらしい。見たところ、SNSにどハマリしているようには見受けられない60代以上と思しき方が多かったので、大方仕事に出ている息子や娘からの依頼ではないかと推察。まったくもーと半ばあきれていたら、驚くなかれ、母も一パックトイレットペーパーを持っていた。

「あんたこの間コスモスで買ったやろ」と思いつつ理由を訊いたら、「皆買ってたし、お一人様2パックまでって書いてあったけんがー、安売りしよるばいと思って ( *´艸`) 」って。

……母。

 最近すっかり春めいていたせいか、すっとぼけていたのはどうも母だけではないようで、Amazonさんにもしてやられた。もう何年も連続ドラマを観ていない――日本のドラマなんて二十年は観ていない、また、観たとしてもストリーミングやDVDでまとめてという視聴方法を取り、今後もオンタイムでは観なくていいかなあと考えていた私が、久しぶりにハマってPrime Videoで追っかけ視聴している、スタートレック/ピカード。皆大好きTNGの後日譚で、提督に昇進し、それから艦隊を自主的に退役した、パトリック・スチュワート演じるJ.L.ピカードが、有能な部下で友人だったアンドロイドのデータ少佐の娘を、ロミュランのタル・シアーから守るために再び宇宙に出る話で、ジェリー・ライアン演じる元ボーグのセブン・オブ・ナインなども出てくる。今日もわくわくしながらアプリを起動してチェック、受診の付き添いの時に車内で観るために、嬉々としてこの間初期化したばかりのタブレットにダウンロードして、いざ鎌倉と再生を開始したところ――

エ ピ ソ ー ド が 1 話 分 飛 ん で い た 。

 この手のドラマで前回の流れをおさらいする時に必ず流れる「ぷれぇびゃするぃー、おんすたぁとれっぴかー」の後で始まる展開が早すぎてまったくついていけずひとしきり混乱。何でピカードがもうボーグキューブに乗り込んでるの? なんでソージがもうアクティベートしてんの? しかも二人で逃げてるし。

 すぐに、「あ、これ一話分飛んどるやん。Amazonやらかしとるやん」と気付いたけど、どうせやることもないのでそのまま視聴。今はすでに視聴不可になっているのかな。私の場合は、朝方ダウンロードしておいたし、車の中では常にオフラインだったため、Amazonに邪魔されず、無事に通して観ることが出来た。

 以下、ネタバレ注意。

 本編開始後すぐ登場した、なんちゃってもののけ姫みたいな恰好の狩人系少女が、まさかライカーとディアナの娘とは。髪の色が地球の遺伝の法則を無視しているけど、多分ベタゾイドの遺伝子のせい、きっとそう。お久しぶりのライカーはすぐわかった。反面、ディアナはTNG当時とはメイクも違っていて、すぐにはカウンセラーとはわからなかった。スターゲイトSG-1で、ロシアのゲート科学者としてゲスト出演していたっけ。あれからかなり経ったもんなあ。変化が激しくて当然かも。幾重ものシールドに護られて、タル・シアーに襲われる心配もせず、レプリケーター製ではない、土で育てたトマトを使ったピザを食しつつ、しばし平和な一時を過ごすピカードと旧友たちの姿に、涙。

 それにしても、飛んだ話の分も、おおまかにだけど筋がわかってしまい、喜んでいいんだか悲しんでいいんだか。でもおかしいなと思っても観らずにはいられないよな、やはり。抵抗は無意味だ。

 ガイナンとかQまだ?

出遅れた私が悪いわけですが

 非接触型体温計が見つからない。見つかっても通常時の10倍以上の値段で売られている。良心的な価格だと思ってクリックしようとしたら、送料が……。

 商品の値段を設定するのは販売者なので、その時々の状況に応じて、希少価値を上乗せして通常よりも高値で売ること自体は、まあ、仕事だしねで済ませられるんだけど、送料で表示を誤魔化すのは、フェアとは言えないのでは。

 最終的にどちらを買うかって?

 ど っ ち も 買 わ な い 。

 適正価格で再販されるのを待つつもり。今回間に合わなくても、次に間に合えばいいです。

今朝の私のファビュラス体験

 ここだけの話、今朝の私は実にファビュラスでゴージャスでアンビリーバブルでワンダフルでエクストラオーディナリーでマーベラスでエレガントでエクセレントな体験をした。

 まあ一言で書けば寝坊したってだけの話なんだが、その分午後は珍しく吐きそうなくらいに書類作りに追われてしまった。

 疲れ果てた状態で二匹の犬の散歩を済ませ、友達から送ってもらったカルディのお菓子をほお張り、織り台に向かったばかりのところ。会の台を返却し、小型の台に変えてから、モニタと織り台と縦に並べる配置でもキーボードを置くスペースが出来て、文字入力がすこぶるしやすくなった。

 明日はかかりつけ医のところを受診の後、午後も休んで織ろうと思っていたけど、急な書類を作る必要性が出たので、今日は入浴の後に織れるだけ織る予定。BGMは故桂枝雀師匠。

 寝坊に関しては心の底から謝罪しておく。

 どうもすびばせん。

ミス・サイゴン 25周年記念公演

 インフルで寝込んでいた時から、一カ月が過ぎたらしい。割れそうになるくらい痛む頭で、Prime Videoで100円レンタルされていた「キャッツ」と「ミス・サイゴン」をカートに入れたんだが、なかなか観る機会がなくて放置していたら、赤字で警告が出ていた。午後四時頃までに視聴開始しないと100円が無駄になるということで、昼休みに「ぱぱらーぱー ぱぱらぱぱー」というBGMの流れる冒頭部だけ再生して、一時停止。夜に織り台に向かい、二段織ったところで眠くなり、仮眠をとった後、改めて視聴。

 戦争という手段を用いながら、アメリカがその歴史上唯一勝てなかった相手であるベトコン。 ミス・サイゴンは、ベトナム戦争における サイゴン陥落前後の数年間を描いたロンドンミュージカル。至る所でアメリカに対するシニカルな表現があるが、私と同年代以上の人ならおそらく知っているベトちゃんドクちゃんを始め、枯葉剤の後遺症に苦しむ多くの子ども達や、戦争遺児を放置してきたという経緯もあるから、それは仕方ない。共産化したばかりの現地の政情が救済のための介入を許さなかったとはいえ。もっとも私の場合は「命をあげよう」聴きたさに気楽にクリックしたわけなんだが、やはりいろいろと考えさせられた。以下ネタバレ注意。

 それにしても、この舞台の陰の主役って、やっぱり女衒のエンジニアである説に一票。国民のほとんどが貧困に苦しむ国で、何とかしてアメリカ行きを目指してのしあがろうとあがくエンジニアの姿に、いささか短絡的な解釈だとは思うが、博愛を根底においている(はずの)キリスト教的な価値観とは相いれない、混とんとしたアジア的バイタリティを強く感じた。

 翻り、表の主役である、嗚呼、キム。子どものために、かつての許嫁を殺した主人公のキムにとっての免罪符となったのは、同じく子どものために、自分の夫と心に決めたクリスを待つということ。そのクリスが決して自分のところには戻らないことを受け入れた時、同時に、封印してきた罪も受け入れざるを得なくなる。子どもの未来を拓かんと、父親に引き取らせる代償に、キムは許嫁の亡霊と不即不離である過去の罪を一身に背負う覚悟を決め、サイゴンでクリスに渡された銃で、自ら命を絶つ。許嫁を殺したのと同じ銃。許嫁を殺した時に、同時に彼女は自分の過去と心を殺した。エンジニアと命からがらベトナムを抜け出してたどり着いたバンコクでは、クリスと、彼の妻エレンに半ば強制的に子どもを託すために、今度は体と未来を殺した。これも多分、おそらくは西洋的な価値観や倫理観とは相いれないと考えられがちなアジア的な解決法。もちろんその思考形態が歴史的な事実として頑として存在しているというより、ベースとなった蝶々夫人を含め、あくまでも演出上の、制作サイドが考えるわかりやすいアジア的雰囲気の悲劇としての印象を受けるんだけど、そこを踏まえた上で、私としては、純粋で不器用すぎるキムよりも、不純であってもしたたかなエンジニアの方に肩入れしてしまう。その分、歳を重ねたということなんだろう。多分精神的な若さにあふれていたら、エンジニアはクズ、キムは気の毒の一点張りになりそうな。

 キムにはクリスと、彼との子どものタムがいたし、戦争で亡くなった両親にも愛されていた。反面、エンジニアには、愛する人も、愛してくれる人もいなかったし、到底まっとうとは言えない子ども時代を過ごしてきた。それでも生きることをあきらめず――むしろ執着心を隠さず、時には恥を受け入れ、時には他者を踏み台にして、必死に夢にぶら下がっていた。理想大事で自ら不幸を受け入れるキムの姿は、とうの昔に人生に擦れてしまった私には、いささか眩しすぎる。

 何はともあれ良い作品だったと余韻に浸りたいのに、「キム」と入力しようとすると、勝手に「金」と変換されるので、例の黒電話がアオザイを着て「命をあげよー」と歌っている姿が脳裏をよぎって台無し。嗚呼、台無し。