耳から落語汁出そう

 なかなか生配信にかぶりついてはいられないため、貧弱な回線に鞭打ち、延々とYouTubeの落語動画をダウンロードしている。先日の日曜日の夕方から配信された一朝・一之輔親子会はアーカイブなしだったから、代わりにキャプチャしようと思って、この間買ったソフトを起動して挑戦していたが、テザリングしていたのにも関わらず、回線が重くて途切れ途切れになってしまって断念。仕方なくスマホに切り替えて、犬の散歩をしたり食事をしたりしながら視聴した。

 一之輔師匠の「麻のれん」は初めて聴いたが、そのうち差別ネタとして噺塚入りすると予想。配信のみでアーカイブにはならないという前提だから演じられたのかも。落語贔屓の私が聴いても、糾弾されるかされないかギリギリのライン。人間国宝が定期的に落語界からも選出されている関係上、いずれネタの選定に厳しくなってくるはずで、演じ手としての噺家の本意はどうあれ、現代の福祉事情から判断して、通用しないネタも多くなっている。マジョリティの観客の笑いは、少数の当事者の嘆きを封殺するための免罪符にはなりえない。社会福祉士落語家の柳家小志ん師匠あたりにひそかに期待しているところ。権太楼師匠みたいに、マクラできちんと補足があるなら受け入れやすいんだけどね。ただ、こういうのって、当事者の間でも賛否が分かれるので、「不快に感じる人もいる」という程度の認識は、最低限持っておくべきかもしれない。

 ところで一朝師匠、二席目のお召し物が純白だったので、手ぬぐいが透けて見えていたが、紗綾型だった。紗綾型万歳。3cmくらいしか織ったことないけど。

 それにしても、どれだけダウンロードしても、それ以上に噺家さんたちがアップロードするので、アキレスと亀のパラドックスよろしく、まったく追いつけない。かなりのベテラン噺家さんもご自身のチャンネルを開設されるということは、それだけ仕事が限られているということなんだろう。

 まだ図書館から借りてきて読みかけている本が四冊あるが、埒が明かないので、延長申請して、今夜は錦を織る。なんぼなんでもだらけすぎ。

※うちの回線だとスマホでテザリングした方が数倍早い。悲しい。どうせ無制限プランに入るんだから、5Gが一般化したら、早々にケーブルネットを解約しよう。