つらつらと&ミケプレ

 新しく本金を立て、一番嫌いな作業である糸掛けと、その次に嫌いな織り出しの平織りも済ませ、三段織ったところで、毎月恒例のレセプトモード。とりあえず実績確認が済み次第織りを再開する予定だが、まだ織り始めで経紙が安定しているということで、一段分解いて、押さえ方をいろいろ試してみることにした。縮むという点に関しては以前より落ち着いたけど、前回は経紙が中央に寄ってしまって、そのせいで、織った長さの割に、作れるものが限られてしまった。まだ完全には自分の手を見つけるに至っていない。いくつかの本を参考にし、以前見学させていただいた先達の皆様の手順、先生から教わった方法など、それぞれを組み合わせて検討してみる。自分の筋力や、骨格のバランス(母方祖母からの遺伝で、私も含め、親戚の多くが骨格にいくらか歪みがある)、引っ張り紙の張力、織り台やヘラの癖など、微細なずれを生みかねない要素を列挙していけばきりがないが、まず解りやすい部分から修正していこうということで、打ち込みから。糸の動きと、押さえた後の経紙と糸のバランス、特に花菱だと押さえ方の良し悪しが如実に出るため、検討にはもってこいかもしれない。

 どうでもいいが鹿島錦保存会初心者教室あるある。「他人の織りを見学しない人は、たいてい基礎織りで辞める」。錦そのものに興味があるか、錦を習い始めた自分が好きか、その差なんだと思う。もっとも、織り続ければ上達するのはどちらも一緒なので、後者にも是非続けてもらいたい。それとあれだ。「時間があれば私も織るのに」っていう人=何年経っても絶対織らない説に一票。本当に織りたかったら、時間の工面をすれば、月に数時間くらいは参加出来るはず。私も下手したら月に三時間くらいしか参加出来ないけど、いろんな方から助言や励まし&頂き物をしながら、何とか織り続けている。乳飲み子や要介護の高齢家族や引っ付き虫で嫉妬深いパートナーに振り回され通しの人は別として、興味があるなら飛び込んでみればいいのに。どうせ道具はしばらくは無料貸与なんだから。退職したら始めるっていう人も、一体全体この世のどこに、そこまでずっと元気でいられる保証があるんだか。

 私の代わりに力仕事をしてくれる腕力のあるメンズもサッサトコイヤーщ(゚Д゚щ)

※昨日の朝、ピザトーストを作って食べて、口の中を思い切り火傷。ひりひりするぅと気にしながら、「ミケランジェロプロジェクト」を視聴。再生直後に部屋の中を蜂が飛んでいるのに気づいて、慌てて避難し、夜になって改めて視聴再開。

 ヒトラーが元画学生だったのも、戦争の時に強制収容したユダヤ人や占領した地域から、歴史的な美術品を徴収したのも知っていたが、それらを取り戻すための部隊が米軍に存在していたのは知らなかった。Amazonではアクション映画か何かと勘違いした御仁が否定的なレビューを記述したりしていて星の数が減っているけれど、あくまでもヒューマンドラマ。タイトルがミケランジェロプロジェクトとなっているのは、ミケランジェロの聖母子像が、隊員にとって非常に重要な位置づけがされているから。

 博愛を旨とするカソリックの教義は別にナチズムのアンチテーゼではないし、ユダヤ人や、「遺伝的に完璧ではない」とされ、ゲルマン民族とはみなされなかった障碍者やLGBTに対する虐殺を座視したということで、当時のヴァチカンや法王は、現在でもむしろ非難をされる立場なんだが、それはそれとして、無垢の象徴である聖母と、愛と正義を説く神の代行者である幼子イエスが刻まれた大理石の像を、連合軍がナチから取り戻すという象徴性が、押しつけがましくなく主題を明確にしていて、小気味よかった。もっとも、部隊の構成員の背景が最低限にしか描かれていないため、劇中の重要なシーンが、どれも淡白で表層的に見えてしまうのが残念。ラストのシーンは間違いなく蛇足。他にもこれ要る? というシーンも多く、そのせいで緊張感が相殺されたのも減点要素。

 十代の時に美術部の同期と観に行った展覧会に展示してあったルノアールの少女像なども画面に出てきたので、印象派好きという点も含めて、個人的にはそこそこ楽しめた。主演はジョージ・クルーニーとマット・デイモン。脇はビル・マーレ―やジョン・グッドマンなど。