ひい

 韓国がとんでもないスキャンダルに揺れている、らしい。新型コロナがらみではなく、従軍慰安婦被害を訴えている女性が、今度は支援団体の不正行為を告発したそうな。

 朝日新聞のとある記者が、胡散臭い吉田証言の事実検証をせずに紹介し、後に矛盾を追及された時、挺身隊と従軍慰安婦を混同していたと弁明したと記憶している。ひめゆり部隊などの話を通じ、それらの違いを、まがりなりにも中1の頃にはわきまえていた私は、「なんでまた大卒の記者がその程度のことを知らなかったんだ」と、ほとほとあきれ果てた。もっとも私も従軍慰安婦の問題に関して知識が豊富というわけではない。多分、慰安婦の真実を知っているのは、おそらく同じ従軍慰安婦だった女性だけなんだが、日本人慰安婦に関して一切報道の対象にせず、いないものとして処理しておきながら、普遍的な女性の権利を謳うのは度し難いし片腹痛いと、いささか批判的に受け止めることの方が多いかも。美輪明宏さんくらいではないか。きちんと日本人慰安婦の存在を正面から受け止めて紹介している著名人は。

 戦後生まれも甚だしい私が考える慰安婦の真実は、韓国の過度な主張と、日本の右翼の過激な主張の、丁度中間程度のところにある。慰安婦となった経緯も、突き詰めれば人それぞれ。中には親に売られ、女衒に利用され、意に反して苦汁をなめた人もいるはずだし、逆に金のためにあっけらかんと応募した人もいるだろう。そのあたりは一人一人聞き取り調査をしていかなければ判明しないはずだが、一つ注意すべき点は、証言に嘘がないか、あるいは記憶違いがないかも、残酷だが、きちんと検証しなければならないというところ。人は辛い記憶から逃れるために、無自覚に経験や経緯を封印することがある。また、演技性パーソナリティ障碍や、ミュンヒハウゼン症候群、代理ミュンヒハウゼン症候群など、自身の承認欲求を充足させるために、どんな嘘でも平気でつく人は、この社会に一定数存在している。統合失調症のケースもあるだろう。被害を訴える人間が常に真実を話していると考えるのは、純真ではあるが、同時に、人としてナイーブすぎる。

 隣国である以上、いがみ合うより助け合う方が建設的なのは確かだが、無理して仲良しごっこを演じる必要もない。ただ、仕事や趣味を通じて、積極的に交流したいと考える人たちを妨害する権利は私を含め誰にもないので、日本側も、韓国側も、落ち着くところに落ち着いてくれればと願わずにはいられない。ちなみに私は敬して遠ざく派だが、もともと人づきあいが下手で、日本人同士でもたいがいしんどいので、不調法があっても、そのあたりは斟酌してもらいたい。

※日本と韓国の伝統工芸の競演のイベントのパンフレットを目にしたことがある。私も日本の伝統工芸やある種の文化はすこぶるつきに好きだが、排他的にはなりたくないので、そういう交流を兼ねたイベントが今後開催されれば、覗いてみようかなと考えている。知って批判するのは個人の権利なので構わないが、知らずに批判するのは、傲慢が過ぎる。余談だが、韓国のオカリナは結構優れもの。Zinには是非プラオカのSF管を作ってほしい。