め〇らのお市 みだれ笠

 お市のその後が気になって錦どころではないため、もう今日中に三作目と四作目を続けて観終えてしまった方がよほど建設的ということで、まず三作目「みだれ笠」。

 旅の途中で瀕死の侍からお市が託された巻物をめぐって話が進む。野州大田原藩では、江戸表に滞在中の幼君の代わりに、家老が藩政を牛耳り、浅薄な知識で火薬の開発を続けていて、そのせいで火薬場付近の村の農民たちが次々に犠牲になっていた。佐藤蛾次郎が演じる十代の少年半次とその幼馴染お美代は、親を亡くして村を出て、好き腹抱えてしょうことなしにお市の弁当を盗もうとして、巻物を届けに大田原に向かう途中のお市に情けをかけられる。

 尺の長さのわりに役者が多くて、誰が誰やら、何が何やら。今度のお市もメイクはばっちりウォータープルーフ。お約束のように水辺で倒れるが、崖から下に落ちたという設定なので、前作のような釈然としない点はなし。いつものように酒をあおるだけでなく、魚採りをしたり、馬に乗ったり、旅芸人の一座の一員としてパンツタイプのチャイナ服を着たり、斬ったはった以外にも大忙し。

 得体のしれない謎の浪人というのは、時代劇の大定番なわけだが、今作には、謎の浪人一号こと伊吹五郎と、後半に出てくる謎の浪人二号こと栗塚旭の二人が出てきて、筋立てとしてややこしい。今までは最後の戦いはお市が一人でという状況だったが、この浪人コンビが助太刀をするため、作品としてのお市感は欠落した印象。作を重ねるごとに敵の数が増え、火薬場が最終決戦の場所ということで、戦いには直接関係はしないが、爆破シーンも必然的にあり、そのせいで全編通じて外連味の方が勝っていて、多少残念。私はお市が救いようのない状況で、たった一人の強敵相手に、たたらを踏みながら孤独に仕込み杖を振り、ぎりぎりのところで倒すシーンが観たいのに。

 やくざの下っ端という設定で出演した関係で、劇中無意味に放り込まれたストレートコンビ師匠の「ダメなのねーダメなのよー」を観られたのは良かったかも。ギャグよ永遠なれ。

 今夜視聴予定の、第四作にして最終作に期待。