喜劇競馬必勝法

 いい加減ゲーム・オブ・スローンズを観ないといけないのに、なぜか昭和の人情喜劇をクリック。ずっと欲しかった、単三電池駆動にしてファインダー付き、しかも見た目がコロコロ、デジカメ史におけるすみっこぐらしの呼び声も高い、2008年発売ブルーのCANON PowerShot E1を入手して、ようやく古デジカメ沼を這い出ることがかなった矢先、今度は昭和喜劇沼にはまりつつある。この沼もかなり深そう。「人生には限りがあるので、名作や傑作と言われる邦画以外は洋画しか観ない」宣言をした昔の私が目の前にいたら、問答無用で首を絞めてやりたい気分。馬は乗ってみろ、人は沿うてみろ、人情喜劇はとりあえず再生してみろということで、喜劇競馬必勝法。

 主演は谷敬。笑いあり人情ありだがガチョーンはなし。wikipediaで調べて、続編があることを知るが、さらに検索して、本作の内容を踏襲したものではないと判明。無念。

 うだつの上がらない競馬狂のサラリーマンである谷敬の妻は、団地内で歯科を開業しているという設定で白川由美が演じる。他にも予想屋の娘役で小川知子。予想屋の弟子で小川知子の恋人役が山城新伍、小林稔侍・小松政夫・大泉滉 が谷敬の同僚。昭和ホームドラマ界のラスボスで、多分イオナズンとかも使える京塚昌子も出演。なにしろ半世紀以上も前の作品で、すでに鬼籍の人となった方が多いが、さすがにいずれも若い。一時にではなくとも、それぞれがアップになった時に「あ」と気付ける間は、私の脳もまだ大丈夫ということなんだろう。ちなみに私自身は一度も競馬を経験したことはなく、今一つシステムが理解できずにいるんだが、同時上映作品を補佐する役割を兼ねてか、軽いタッチで作られた肩の凝らない映画なので、特に問題はなし。逆にこの手の映画を真剣に観る人がいたら、人生に対する姿勢を一度徹底考察した方が良さそう。

「何事か起こりそうなのに最終的には何も起こらない」という様式性こそ、おそらく、昭和人情喜劇の醍醐味。小難しいことを考えず、ただ描かれる悲喜こもごもや人情の機微を楽しめばいいので、覚書程度で。