初心に帰らずんば虎児を得ざるをもって

 人間万事まず臥薪より始めんちのかいずや。

 壊れかけておりますがくじけませぬよ。

 当初の予定通りに、夜桜カラーの3-1の図案を織ろうと思って、黒で四段平織りを入れて、そこから織りたくなくなり、南は屋久島から北は葉山のロフォス湘南までともに旅をした、愛しきデジカメTG-620を、錦とレジンでリメイクしようと思い立ち、まずレジンのパーツ作り。どうせならデジカメだけでなく、語学学習用(&落語を転送して予備の音源再生機器にするため)に購入したにもかかわらず、ほとんど使わずじまいでいる電子辞書と、寝しなのだらだら音楽再生と目覚まし代わりに使っているだけの悲運の日本初スマホIS01(私は後から中古で買った)を、統一デザインでリメイクしたらよーなかろかということで、フレンチトリコロールの網代を織ることに。もちろん遊び心あふれるランダムボーダー。どちらかというとあふれているのは怠け心のような気もするが、気にしない気にしない。一仕事一仕事。

「一仕事さーん」「はーい」の声高らかに、なぜ網代、それも平織りの入った基礎織の網代を織ろうと思ったのかというと、人一倍の思い入れがあるから。会の人は、同期のOさん以外、ほとんど誰も織ろうとはしないが、私の場合は、基礎織で四苦八苦して投げ出しかけた時に、網代を織って救われたという経緯がある。経紙が重なり、拾うどころか目を確認するのも一苦労の中、なかなか進まずイライラしていて、ふと、「あれ? すでに拾ってある平織りの目を使えば、難なく拾える?」と気付いてから、途端に織るのが楽しくなった。どんなに目が詰まって拾いにくくなっても、平織りの目さえ確保していれば織り進められるという気楽さに、救われた想いがした。

 それからしばらくは、煮詰まったら網代という感じで、落語でいう逃げ噺のような認識だったんだが、最近ちょっとずつ上達していると思うので、今度は逃げるためではなく、純粋に模様を楽しむために織りたい。

 平織り交じりの基礎織の網代には、単色が似合う。ただ、同じ色で織り進めると表情が失せる。ボーダーにしたり、ぼかしを入れながら色を変化させつつ織ると、途端に存在感が増す。

 とりあえずこの間の3-1の図案は、網代の後で。充分リメイクに使える分を織ってからにする。

※IS01は、ワンセグに関しては強力な受信機器となっている。まあ普段テレビは全然見ないから使わないが、災害時の情報収集用になるかなと考え、処分しないでいる。