ライセンス認証の壁

 両親ともに70代にしてはあっぱれと褒めるべきか、かろうじてPCは使える。父の場合は前職で必要に駆られ、母の場合は一念発起して公的なPC教室に通って覚えたのだが、二人ともワードとエクセルの基本機能を使う程度で、他はずいぶん頼りない。海外在住のお孫さんとメールやアプリ通話をするために勉強され、「大河ドラマのあらすじのよーわからんやったけんが検索して調べたとよー」と、出合頭に破顔しておっしゃるお向かいの100歳のおばあちゃんの方が、よほど達者。私より人生に活用されているかも。

 しかも、始めるのが遅く、初OSはすでにWin7だった母の場合は、8にも10にもすぐに適応できたが、父の場合は、XP世代。そのせいで、新しいOSにいまだに適応できず、退職時に退職金で自分への退職祝いと主張して買ったSONYの無駄にでかいVAIOを十年以上使い続けていた。当然メンテナンスなどはせず、ウイルスチェックはおろかレジストリのクリーニングとも無縁。あまりにも危うすぎて、ネットには一切つながせなかったんだが、そのおかげで、XPのサポートが終了してからも、書類作りを続けることが出来た。ただ、行く川の流れは絶えず。先日とうとうおしゃかになってしまった。BIOS起動後XPが起動できずにいたから、Win95時代から何度か経験した起動ファイルのエラーかなとは思ったけど、そろそろこいつも休ませてやらねばといいうことで、処分確定。ハードディスクを取り出し、PC内ですら整理が出来ない父が作り続けた、これまた無駄に多いデータをUSBメモリに移動するために、自分のPCにいったんコピー。エクセルとワードのファイルのみを取り出して、無事移動は完了。

 問題はこの後。父に新しいPCを買うように薦めたが、一切動こうとはしない。母のPCを勝手に借りて自分の書類を作るものだから、母がぶち切れる始末。仕方なく、以前AV Linux(この場合のAVはアダルトビデオではなくオーディオビジュアル)をインストールして遊び、その後飽きてXPをクリーンインストールした古いVAIOを引っ張り出した。ただ、リカバリディスクからではなく、オークションで調達したOEM版のディスクからインストールしため、もちろんOfficeなどは入っていない。Officeを買うにしても、メルカリで買うかオークションにするかと思案していた昨日、職場のとある部屋を整理していて、カーテンで目隠しされた棚の隅にOffice 2003があるのを発見。断っておくけど私が置いたものではない。注文した記憶はあるため、多分退職したスタッフが置いたんだろう。くだんのVAIOにAV Linuxを入れたのも、リカバリディスクを作る前に初期化して使わなければいけないほど不安定な個体だったからで、修理に出した後、XPとoffice2003をインストール→PC買換えで不要になったためAV Linuxで遊ぶ→飽きて再度XPという順番でOSを入れ替えたんだったと思い出し、持って帰って、自宅で早速インストール。無事起動を確認した。

 ここで問題発生。Office2003からは、パーソナルパックであっても、ライセンス認証が必要だった。うっかり。しかもPC全体で起動回数をカウントするらしいので、アカウントを別に作って新しくインストールしてもダメ。再インストールするときも、カウントのためのファイル自体がアンインストールできていないため、機能制限は回避できない。Office XPの時は、カウントするためのファイルを書き換え出来たらしく、2003でも多分何かの形で出来るんだろうけど、素人の私が下手に書き換えて起動しなくなったら事だから自粛。

 まあ、もともとインストールしていたPCだしということで、電話認証でクリアできるかなと検索をしてみたら、すでにサポート終了して何年も経っているため、自動音声相手の認証操作は不可能とのこと。残る希望は有償サポートながら、金を払ってまでオペレーターに「そろそろ後期高齢者の父がごねて」と説明するのもこっばずかしい。しかも、PCおしゃか事件以来、あつものに懲りてなますを吹くで、バックアップは私に丸投げしたうえで、USBメモリを保存場所に指定するようになったという経緯もあり、どうせ本体に保存しないんだから、新しいPCを買ってXPとOffice2003とプリンタのドライバまでをインストールした仮想PCを作って、それをいくつもコピーして保存して、それぞれOfficeファイルが機能制限されるまで使って、後は削除してという手段を取った方が良くないかとも考えたんだが、XP搭載時代のVAIOの見た目も父の愛着の対象となっているようなので、今回は断念した。

 制限なしでの起動可能回数上限に達するまでに、どこかでライセンス認証の不要な、さらに古い時代のOfficeを購入して、インストールして対処する。出来れば新しいPCを買ってくれ、父。

※Linuxのイメージデータといえば、PuppyとMeeGoをバックアップ用HDDから削除せずにそのまま残している。Puppyはレスキュー犬として有用だから今後も保存。ネットブック用のMeeGoは開発途中での試験公開だったらしく、かなり不安定。だが、著しく可愛いため、息抜きに仮想PCで遊ぶために保存。拾い画像でご覧あれ、一応Bluetoothも使えるMeeGoさんの可愛さを。

※懐かしい話をもう一つ。昔の介護保険対応ソフトの中には、サービス単価をAccessで書き換えることができるものがあった。介護保険開始当初は基準該当事業所だった私のところも、とにかくどのソフトも値段が高くておいそれとは手が出せない上、改定時のお定まりの混乱の中、なかなか新しいソフトが出来てこなかったため、一回目の単価改定の時は、町内の事業所が提供するサービスの分だけAccessで編集した。次の改定の時には、すでにデータにロックがかけられ編集できず、レセプト用のcsvデータの内容を、テキストエディタで、変更されたサービスコードなど、部分的に書き換えて対応していた。ちなみにPCに関しては年季の入った素人という程度で、Accessは今に至るまで全く使えない。結構なチャレンジャーだと自負はしている。