ためつすがめつすがめつためつ

 漢字で書けば「矯めつ眇めつ」。書けと言われても多分とっさには書けない。脳細胞のネットワークはコロナ禍さながらに加齢のために自粛中。変換機能万歳。

 さて、頭の中では見目麗しく完成している各作品。どうも八割方頭の中だけで完成しているようで、実際の作業に入ると失敗の連続。でも失敗は成功の母、必要は発明の母、ドレミの歌を超訳したペギー葉山はウルトラの母ということで、めげずに試作を重ねる。

 ここでようやくためつすがめつにつながるわけ。錦でリメイクしたい物品と、錦自体を手に取り、何度も仮止めしたり見比べたりして、さて本当にうまくいくのかと、今日も今日とて不安でいっぱい胸いっぱい。私がマリア・テレジアの娘で、生粋のハプスブルグ家の人間なら、「鹿島錦が無ければ西陣織のなんちゃって佐賀錦を貼ればいいじゃない」で済ませられるが、庶民の私がそれをやったら、十中八九先生方の怒りを買い、反逆者として鹿島市民会館の建設予定地に埋められて人柱にされかねないのでやらない。だって私が人柱になったら、三日で建物崩れそうだし。

 加えて、他にも効率的な作品制作を妨げる要因が。不注意国の王子様こと本名ズサンナウエニ・アワテンヴォー三世の私はですよ。昨日アビテックス内でレジンで作業するときに、換気扇を久しぶりに回したわけですよ。普段は「なんか酸素足りないかも」と感じたら、ドアを開けて一気に入れ替える派の私がですよ。それくらいレジンの作業は換気が必要なわけですよ。私が使っている世代のアビテックスの換気扇は、手動でレバー操作をすることで、三つのモードに切り分けられて、念のために外気取り入れモードに設定しつつ作業をしていたら、やたら寒い。ああ、やはり外気を取り入れながら換気扇を回すと、こんなに寒いんだ。でもしばらくの辛抱だから我慢我慢と頑張って、作業を終えて、さてエアコンの電源を切って休むかとリモコンに手を伸ばして気づいたわけ。

 エ ア コ ン の 電 源 が 入 っ て い な い 。( ゚Д゚)

 そら寒いわ。何時間も無駄に寒かったわ。

 しばらくレジンは使わなくて済むので、今日からはぬくぬくと作業をする予定。自分だけの作品展ではなく、チームプレイも必要だから、他の方があまり作られず、かつ私が作りたいものを作らねば。何度も機械に通して濃度を濃くした次亜水を噴霧しつつ、張り切ろう。そういや三世ではなく四世だったかもと思いつつ。

※先ほどおりがみ陶芸センターのパパ先生と話をさせていただいて、6月でおりがみ陶芸センターが起業20周年になるとうかがった。関連する記念事業(まだ秘密)が楽しみで仕方がない。よく錦鶴を見た鹿島錦保存会の方に「なんで翼だけ? 鶴全体に錦を貼ったら見栄えがするとにー」と言われる。もちろん悪意があってのことではないため気にはしていないが、確かに綺麗なものが出来上がるだろうなとは予想しつつもしないのは、一つは焼成上の問題。全体的に錦を貼れるように作ると、焼成途中で割れるリスクが著しく高まる。もう一つの理由は、私が県内でただ一人のおりがみ陶芸のインストラクターだから。そうした関係上、きよ先生はじめ陶芸センターの皆様と近しくさせていただいて、開発や普及にどれだけ苦労されたかを直に聴いているので、鹿島錦とおりがみ陶芸の両方を主役にした作品として、何かしらアイコニックなものを作りたかった。